なんで生命保険が相続の役に立つの?
相続対策に生命保険が役に立つ。よく言われるこのフレーズ。
この常識に正面から答えるのは意外と骨が折れる。
・死んでまとまったお金が受け取れるのは当たり前すぎるから。
・死亡保険金の非課税限度:税金幾ら安くなるの?具体例を考えるとちょっと難しい。
・遺留分:法的根拠まで説明するのは自信がなくなるレベル。
いろいろ考えた結果を 以下の三つにまとめました。

死んでまとまったお金が受け取れる
「貯金は三角・保険は四角」とよく言われます。ある金額を準備するには貯金は時間をかけながら少しずつ増やしていくので三角形で表現できるが、保険は契約直後から満額の死亡保険金額が受け取れるので四角形。当然一月分の保険料(掛金)を払うだけでその数百倍から数千倍受け取ることができるのが保険という仕組みなのです。
相続税の納税資金だけでも保険に入っておけば安心ではないでしょうか?
終身保険の場合は必ずその保険金額を受取る事ができます。ですから年齢の高い方ほど総払込保険料が保険金額に近くなる傾向があります。それでも外貨建ての場合は死亡保険金額の方が払込保険料より相当大きいのが特徴です。
品のない言葉ですが「取りっぱぐれがないのが終身保険」
相続はいつ発生するかわかりません。若年の相続であれば殆どの保険で対応可能ですが、老齢に於いての相続は終身保険以外に手段はありません。どんなに高齢で亡くなっても保険金額を受取れる。これが終身保険です。

手持ちの現金を保険会社に預け相続時に受取ると減税される
お金の流れからいうと、被相続人(亡くなった人)の現金が直接相続人へ渡った場合は正規の相続税がかかるけど、保険契約に基づき一旦保険会社に預けられて死亡保険金という名称のお金で受取ると相続税が一定額免除される。という制度です。
死亡保険金の非課税限度額という制度です。
詳細は国税庁のホームページをご覧ください。
ポイントは死亡保険金が『みなし相続財産』になるような契約形態であるか?
受取人が法定相続人に該当するか?などです。
保険担当者にお聞きください。

(参考)法定相続人4人で非課税額は2000万円です。
減税分は2000万円 x 50% = 1000万円 が税金圧縮分(つまり減税分)
正確には最高税率は55%ですが、ざっくり50%としてます。
遺留分:仕組みは少し難しいかも知れない。
例えば会社経営者に配偶者無し子供が二人いて、長男を後継者にし、自社株の7割りを相続したとします。次男にはそれ以外の現預金を相続するとして、次男の相続財産が全体の1割になりました、という時遺留分が問題になります。
遺留分については民法の規定によりますが、2019年度に「遺留分減殺請求」から「遺留分侵害請求」に変わり、遺留分を請求するときは金銭で受領することを前提となりました。ここでは遺留分の具体的な計算方法などは記述しませんが、保険契約で現金財産を死亡保険金で相続人に渡す事により遺留分を小さくする事が可能となります。

(参考)みなし相続財産とは何か?
相続税法第三条に生命保険契約の死亡保険金は被保険者の死亡による相続での受取りと『みなす』という文言があります。よって『死亡保険金』はみなし相続財産として『相続税の課税対象』と表現されます。
ただし死亡保険金が相続税の課税対象となるには『被保険者が保険料を実質的に負担した保険契約』という文言があり、普通は「契約者&被保険者=父」、「死亡保険金受取人=配偶者または子」となります。
例えば契約者名は父になっていたが、実際は母が支払っていた、となると保険金は相続とは見なされず、母が生きている場合は贈与になります。