概略
相続財産の限度範囲で債務(消極財産)を相続する。(民法922条)
限定承認という制度は注意すべきことが幾つかあるので列挙しておく。
- 共同相続人(二人以上の相続人)が全員共同で限定承認する。(民法923条)
- 三ヶ月以内に財産目録を作り家庭裁判所へ行かなければならない(民法924条)
- 相続財産の相続税評価額と時価との差額に所得税がかかる (所得税法59条1号)
具体的な話では、
一人でも単純承認したら?
1)共同相続人の内一人でも単純承認してしまったら限定承認はできない。保険の例では被相続人が受取るべき入院給付金を相続人が請求し受領した場合。や預金口座から現金を引き下ろした場合など。
時間がない、金がない
2)時間があまりにもない、と言うのが問題だし、限定承認を受けたなら相続債権者(相続人が引受ける債務に対する債権者)に対して公告し弁済しなければならない。積極財産が不動産などだと弁済資金の調達はかなり厳しい。
所得税がかかる
3)相続税評価額1000万円の不動産に1000万円債務を限定承認した場合、時価が3000万円だった場合、差額の2000万円は所得とみなされて所得税の支払い義務が生じる。単純承認では売却するまでかからない。
【生命保険のみなし相続財産】
生命保険の死亡保険金がみなし相続財産に該当する場合、限定承認の前提である相続財産とならないのでその分 相続する債務を少なくできる。
何れにせよデリケートな問題を含んでいるので、専門知識のある税理士・弁護士に相談すべきである。
wikipedia参照:限定承認