法人保険の設計手順

死亡保険金額及び解約返戻金額の決定

はじめに行う事は、社長が死亡したらどれだけの死亡保険金額が必要か予測する事です。通常は以下の図に示されているカテゴリーに従い、算出しますが、具体的には別のページで説明します。

Five-Needs

保険種類の選択

終身保険については、将来の生存退職金額・相続対策・自社株対策・配偶者への生活資金等を考えて金額を策定します。

養老保険については社長自身の生前で受取る自分年金を目的に金額を決めてください。

定期保険は保険料の調節機能があります。同じ保険金額でも保険期間を変えることで保険料を調整できます。保険期間を短くすれば保険料を安く、長くすれば保険料は高くなります。全体の保険料の予算がある場合に期間を調整して保険料を予算範囲に収めることが可能となります。

養老保険と終身保険は退職時に名義を変えて自分自身の保険に切り替えることができます。定期保険は退職時に解約して現金で受取る以外にありません
名義変更して個人化する事は可能ですがその後保険を継続することが非常に難しいからです。

Line-Ups

保険の名義変更と役員退職金

法人保険は契約者が法人ですが、役員退職時に契約者の名義を役員自身の名義に変更することで、解約返戻金額が退職金として扱われます。

法人においては解約返戻金額を一旦受け入れて退職金として払い出す。個人においては退職所得として所得税が課税されます。

※税金の詳細は税理士や税務署にお尋ねください。

資産保険と個人保険化

上記の3つの生命保険のうち、養老保険終身保険のみが現実的に個人保険化(契約者名義変更)が可能です。定期保険も名義変更して個人化できますが、保険料の支払い義務が残り、収入が減る個人生活を圧迫する。また払済にした場合死亡保険が解約返戻金相当まで減少し、定期保険の宿命として期間満了時には返戻金はゼロになる。

この辺の詳細は「退職金の支払い手段」に詳しく述べます。

個人における終身保険とは

個人において終身保険は保険の王様ともいうべき存在です。
・保障が途切れることなく一生涯続く
・内部にある積立分(解約返戻金)が時間とともに増額する。
・死亡時には財産のある方は相続税納税資金を。あるいは配偶者様への生活資金を

個人における養老保険とは

養老保険は満期のある保険です、退職時に満期を迎えて保険を個人化(名義変更)した後は満期保険金は個人が受け取ることになります。一括で受取ることも分割(年金)で受取ることも可能です。(詳しくは保険担当者へお聞きください)。年金で受取るといった時に、初めから個人で加入する場合と、法人で加入して退職金の一部として受取るのとその効用を考えてみます。

Real-TaxSavings

社会保険料と言う名の税金

日本では所得税と社会保険料は別の扱いになっています。しかし所得に対して課される点・国に徴収される点などから社会保険料は所得税とほぼ同じ性格と言えます。

会社が用意した資金がどれほど手残りで個人に渡るかを給与所得と退職所得で比較すると、給与所得で約6割、退職所得は9割強の手残りとなり圧倒的に退職所得での受け取りは有利となります。

有利な自分年金の準備方法

自分年金、つまり個人が資金を積み立てて老後に年金で受取る場合、オーナー経営者はとても有利な立場にいます。

先ほどの例のように、給与で受け取ってから個人で積み立てる場合は会社負担資金の6割の手残り資金で積立を行いますが、退職金であれば9割強の手残りがあるので、会社在職中に養老保険で積立をし退職時に名義変更して退職金として自分年金を手得する方法が考えられます

つまりオーナー経営者の場合は、在職中の給与を少なめに設定して退職時に多くすると言う調整が考えられるのです。

このような調整をする場合、退職金の損金算入の限度額など専門家の意見を参考にして決めてください。