会社を守るための資金

社長が被保険者となって、社長の死に対して会社を守るための資金は幾らあればよいのか? これについては長い経験と考えに考え抜いた結論で次の二つの考え方が残る。

  • 会社経営を断念すると決断した場合の必要資金
  • 会社経営を継続すると決断した場合の必要資金

更には現実には上記の応用形として以下のような事も実際には存在してこれは上記の二つの組合せに他ならない。

  • 会社の規模を縮小したうえでの必要資金

会社経営を断念する決断した場合の必要資金を考える

会社の経営を断念するとは、会社を清算することに他ならない、手続きとして初めに資産の売却が行われる、売却資金をもって債務を返済する。この場合資産を売却する時の評価であるが正確に見積もり予測する事は至難の業だ。この段階で資金不足になるか?資金余剰が起こるか?は純資産の大きさと、現金性資産の大きさである程度予測をつける必要があるがこれは経営者に判断していただくしかない。

  • 会社財産の清算後の資金余剰をAと置きます。
  • 従業員の未払給与あるいは未払退職金を準備します。これをBと置きます。
  • 社長のご家族の為の死亡退職金を準備します。これをCと置きます。
  • よって、会社経営を断念した場合の必要資金はA – B – Cとなります。

A – B – C がマイナスの場合は保険でカバーします。仮にプラスであっても資産の現金化は時間がかかるか急げば買い叩かれるものです。保険が生み出す現金は必要となります。

会社経営を継続すると決断した場合の必要資金

会社経営を継続すると決断することは後継者の見当があると言う事です。仮に現経営者がなくなった場合は後継経営者との”経営力の差”が稼ぎ出す事業収益の差、ついてはキャッシュフローの差となるはずです。その差の何年分を用意するのか? つまり保険は後継経営者が現経営者へキャッチアップするまでの時間を買うことに他なりません。

更に重要なことですが、この買うべき時間ですが、1年間に幾らの資金が必要で、何年の時間を要するかの判断は経営者が行うべき重要な判断です。

経営継続の場合の必要資金は次のようになる。

  • 買うべき時間:年間の資金ショート x 年数 A
  • 家族の為の死亡退職金 B
  • よって必要資金は A + B となる

会社の規模を縮小したうえでの必要資金

縮小すべき規模の推定は現実には不可能で、実際は現経営者が亡くなった後、経営から生み出すキャッシュフローと死亡保険金のキャッシュ合計で、負債をどれだけ軽くできるか? このままの規模で経営が可能か、難しいとなったらどの部門を売却するか? などと勘案する事になるのは経験上明らか。

ただその場合振り返ると、売却する部分は経営断念のケースと同じになり従業員の退職金など発生し、残された部分は経営継続のケースと同じになる。如何に後継経営者が自分で回せるようになるか時間との戦いになる。